最近のはやり言葉で「エシカル」があります。
平たくいうとエコと人道的支援、福祉支援を合わせたようなものでSDGsの中のいくつかの考え方にフィットするものです。
弊社のクライアントさんでこのエシカル思考をうまく取り入れて会社を運営されている飲食系の企業さんがおられるのですが、その企業さんとブランド開発をする際に「エシカル」や「エコ」が課題の一つに入りました。
印象的な言葉で
「お客さまに商品と一緒にゴミになるもの(袋など)を渡している」
食品なので仕方ないがこの在り方について色々と考えていきたい。と言われていました。
この課題の中で弊社が関われる範疇として大きい割合を占めるのがパッケージング(梱包)でした。
しかしながら、ブランディングの視点から見て
パッケージングとエコ(エシカル)は非常に厄介な組み合わせで、ブランディングの観点でいくと高く買ってもらうためにパッケージングを華やかにしていくことがあります。
簡単にいうと映えるパッケにすることで製造コストを10円を上げて、100円高く買ってもらう。という試みです。(思い切ってLUSHのようにしていく方法もありますが…)
他社よりもよく見せたい、差別化をしたいと、手をかければかけるほど色々な加工や複数の素材を組み合わせたりすることになります。
高級感を出して高く買ってもらいたい想いの行き着く先は、エシカルな商品であってもエシカルではなくなってしまうという逆転現象が起きます。
また弊社はデザイン会社なので製造自体は基本外注先にお願いしています。
(ここにはコストも絡んできます。)
こんなことに悩みつつ、別の件で知り合いのプロダクトデザイナーと輸入品と国産品について意見交換をしていたらエコ視点で考えると地産地消が一番(エシカル的)だよね。と一言。
彼がいうには、輸送時にかかる環境負荷はあまり計算されていないのではないか?
恐らく金額と環境負荷はイコールではないと思う。とのことでした。
その話を聞いて
色々な点が線でつながって方向性が見えました。
世の中のほとんどは変えられないが、自分達でコントロールできる範囲はできるだけ意識してエコしてやろうというコンセプトを作り
- パッケージは再生素材を提案(古紙率100%)
- 素材は一種類で梱包にはテープなども使用しない形
- 製造もできるだけ近くの会社を探して輸送負荷をできるだけ減らす
などの要素で提案させていただき、無事パッケージの開発をさせていただきました。